前衛ではアタッカー、後衛ではセッターを担当することで、攻撃力を上げるローテーションです。
以前キューバの男子がツーセッターをやっていた記憶がありますが、今はやっているのかな?
ということで今回は、6人制のツーセッターを解説していきます!
ツーセッターのお約束
ツーセッターと言うだけあって、約束ごとがあります。
- セッターが2人コートにいること
- 前衛ライトはアタッカー
- 後衛ライトがセッター
これを頭に入れた上で、ローテーションを確認してみましょう。
後衛がセッターであること
オーソドックスなローテーションで確認してみましょう。
スタート時は後衛ライトである5番がセッターです。
レセプションでは?
このポジションでレセプションをする場合、以下のポジションになります。
このレセプションが終わり、ローテーションした時がポイントです。
【重要】ライトが後衛のタイミングで役割変更!
後衛になった2番がセッターになり、前衛になった5番がライトアタッカーとなります。
ライトの前後衛チェンジで役割チェンジ
2番ライトは後衛になるとセッターとして動きます。
そう、ツーセッターとは前後衛でライトがセッターになったりアタッカーになったりするフォーメーションなのです。
レセプションでは?
このポジションでレセプションをする場合、以下のポジションになります。
ツーセッターのメリットとデメリット
ローテーションが分かっていれば、ツーセッターもすぐ慣れるはずです。
ここまでまとめて思うのは、
「なぜ国際試合やVリーグではツーセッターが少ないのだろう?」
です。
ここからは、ツーセッターのメリットとデメリットを考えたいと思います。
ウイバレ中の人の個人的見解です。
メリットはやっぱり攻撃力!
ツーセッター最大のメリットは、
常に前衛3人で攻撃ができる
という点に尽きます。
常に前衛3人で攻撃があるというのは、ブロッカーからすれば厄介です。
セッター2人のカバー効果
例えば後衛セッターがディグをした場合、前衛ライトがトスを上げることができます。
セッターが2人いるので、少々カットが乱れてもカバーしてくれる。
そう思えるだけで、守備への効果が上がったりすることも。
最大のデメリットは「時間」
ツーセッターのデメリットは、時間に尽きます。
チームとしての完成度を高めようとすればするほど、時間が必要になりがちです。
チームの熟成
週末バレーボールの場でいきなりツーセッターをすると、ほぼ失敗します。
- セッターするはずなのに、アタッカーと思ってしまった!
- パスを思わずライトアタッカーに上げてしまった!
それなりに経験をしているプレーヤーであっても、こういった「ツーセッターあるある」が多発します。
ツーセッターを機能させるには、ライトの2人が混乱しないこと。
その他アタッカー陣も「今誰がセッターなのか」を瞬時に判断する必要があります。
個人的な感覚では、セッター1人制よりもチームの熟成が必要な気がしています。
練習時間
ここまで解説して気付いたかもしれませんが、ツーセッターは担当する2人の負担が非常に大きいのです。
サインプレーを覚え、アタッカーとコンビを合わせるといったセッターの練習に加え、自身のスパイク練習も必要になります。
そのためトス・スパイク共にトップレベルを維持することは非常に困難です。
全日本でなぜツーセッターをやらないの?
ここまで考えると、Vリーグや全日本でツーセッターをしない理由が想像できます。
トップレベルでツーセッターが実現するとしたら、野球で言う大谷翔平選手のような二刀流プレーヤーが2人必要になりそうです。
仮に実現しても代わりがきかないというリスクもあります。
わざわざツーセッターにしなくてもリベロがトスを上げればいいし、オポジットがバックアタックも打てばいい。
そういった観点からも、Vリーグや全日本でツーセッターを見るチャンスは少ないかもしれません。
さいごに
ツーセッターは、ローテーションの応用編です。
機能するまで慣れが必要ですが、攻撃的でハマれば楽しいのは間違いありません。
チャンスがあれば、ぜひ試してみてください。