バレーボールのイエローカード・レッドカードを知ってるかい?【6人制】

イエローカード、レッドカードはバレーボールにもあります。
Vリーグでも、たまにイエローが出ますよね。

では、どんな基準で出しているのでしょうか?
イエローやレッドが出たら、どんなペナルティがあるのでしょうか?

ということで今回は、意外に知られていない6人制バレーボールでのイエロカード、レッドカードについてまとめます。

前提

バレーボールに限らず、スポーツはフェアプレーの精神を重んじます。
それに反する言動は警告や罰則が課されます。

警告

ルールブックでは警告を

軽度の不法な行為は、罰則の対象にはならない。主審には、チームが罰則のレベルに達しないように防ぐ義務がある。
公益財団法人日本バレーボール協会 2019年度版 バレーボール6人制競技規則

と定義しています。

当然のことながら、「軽度の不法な行為」の内容までは書かれていません。
とはいえ、これを読んでいる方なら何となく想像がつくと思います。

あえて文字にすれば、「試合に熱くなりすぎたらダメよ」という感じでしょうね。
警告には2種類あります。

ステージ1:ゲームキャプテンへの警告

判定で選手が熱くなっている時に、主審がゲームキャプテンを呼んでいる場面を見たことありませんか?
あれは主審がゲームキャプテンに口頭で警告をしているのです。

例えばワンタッチあるなしで選手が審判にアピールすると、主審はキャプテンを手招きして警告をします。
どんな内容を言っているかは分かりませんが、きっと
「審判への質問ができるのは、キャプテンだけなので落ち着いてね」
とかでしょう。

ん?キャプテン自身が熱くなった場合?
質問なら構わないけど、猛抗議をしたら警告を受けることでしょう。

MEMO

メンタルの観点からすれば、熱くなりすぎはマイナスです。
私は「その1点で負けるとしたら弱いということ」と思って切り替えます。

ステージ2:イエローカード

口頭での警告にも関わらず再度起きてしまった場合、イエローカードを出して
「次からは罰則になります」
と警告します。

イエロカードでは何も起きない

イエローカードはあくまでも警告なので、罰則はありません。
スコアシートにイエローカードが出たことを記録されるだけです。

いきなりイエローカードもアリ

ゲームキャプテンへの警告をしなくても、イエローカードが出ることもあります。
ケースブックを見てみましょう。

【ケース 6.1】
主審は1人の選手に軽度の不法な行為としていきなりステージ2を与えた。そして、イエローカードをその選手に示し、記録用紙に記録させた。主審による処置は正しいか。

【ルール】
これは審判員による正しい処置である。このような経度の不法な行為は主審によってコントロールされなければならない。
公益財団法人日本バレーボール協会 2019年度版 バレーボール6人制競技規則

内容によっては、いきなりイエローを出しても構わないということです。

罰則

チームメンバーによる不法な行為に対して、主審は罰則を適用します。
ポイントは、【軽度ではない】不法な行為ということです。
では、ここでの不法な行為とは、どのようなことを指すのでしょうか。

不法な行為

程度により3種類に分けられます。

無作法な行為

マナーや道徳の原則に反した行為

侮辱的な行為

相手や周囲の関係者に対し、中傷、侮辱、軽蔑するような言動

攻撃的な行為

身体的攻撃、攻撃的、威嚇的行為。
言わずもがなですね。

罰則の段階

不法な行為の程度により主審は罰則を適用し、スコアシートに記録します。

ペナルティ

チームメンバーによる最初の無作法な行為に対して、主審は相手チームに1点とサービスを与える罰則を適用します。

MEMO

ペナルティの場合、主審はレッドカードを出します

退場

同じプレーヤーが同じ試合で二度目の無作法な行為をした場合、退場です。
なお侮辱的な行為は、一発で退場です。

退場になった場合、そのセットが終わるまでペナルティエリアで座る必要があります。
コート上にいる選手の場合、選手交代をします。
監督の場合でもそのセットでは試合に介入することはできず、ペナルティエリアで座っている必要があります。

MEMO

退場の場合、主審はイエローカードとレッドカードを一緒に出します

失格

同じプレーヤーが同じ試合で三度目の無作法な行為や、二度目の侮辱的な行為をした場合、失格です。
身体的攻撃、攻撃的・威嚇的行為は、一発で失格です。

MEMO

失格の場合、主審はイエローカードとレッドカードを別々に出します

セット間に不法な行為をしたら?

セットの開始前やセット間に不法な行為をした場合、次のセットに罰則を適用します。

試合後に不法な行為をしたら?

実はルールブックではセット間の罰則はあるのですが、試合後についてはケースブックにあるだけです。

試合後、一方のキャプテンが主審に対して非スポーツマン的な行為をした。主審の正しい手順は何か。

選手にはなんらかの方法で罰則が適用されなければならない。
(略)
不法な行為の詳細は記録用紙の特記欄に記載される必要がある。
FIVBコントロールコミッティーは試合の出場停止処分を含む、制裁措置権限を持っている。
公益財団法人日本バレーボール協会 2019年度版 バレーボール6人制競技規則より引用

まあ、週末バレーでやったら出場停止でしょうけどね。

遅延行為

意外にあるのが遅延行為。
1回目は警告だけ、2回目は相手に1点とサーブ権が与えられます。

MEMO

1回目はイエローカード、2回目はレッドカードを出します。

遅延はチームで取られます。
退場の場合、同じプレーヤーが二度目の無作法な行為ですが、遅延はチームで二度やったら1点取られてしまうので、注意が必要です。

罰則まとめ

ここまでで説明してきた罰則をまとめてみました。

罰則の種類
  • イエローカード:警告のみ
  • ペナルティ:相手に1点とサーブ権
  • 退場:ペナルティエリア内に座る
  • 失格:試合会場から退去
軽度な不法な行為
  • ステージ1:警告のみ
  • ステージ2:イエローカード
  • それ以降:ペナルティ
無作法な行為
  • 1回目:ペナルティ
  • 2回目:退場
  • 3回目:失格
侮辱的な行為
  • 1回目:退場
  • 2回目:失格
攻撃的な行為
  • 1回目:失格
遅延行為
  • 1回目:イエローカード
  • 2回目:ペナルティ