ジャンプフローターサーブの利点を挙げてみる【バレーボール】

テレビで女子バレーを見て、やっぱりジャンプフローターサーブって有効だよな~、としみじみ思いました。
というのもジャンプフローターは、効果的かつ習得が簡単だからです。
普通のフローターを打つくらいなら、ジャンプフローターを打つべき、とすら思っています。

これ、もちろん我々週末バレーボーラーにも大いに関係あります。
女性でも簡単にできるし、9人制のセカンドサーブでも使えるのでは?と思っています。

ということで今回は、ジャンプフローターサーブのメリットとポイントを説明していきます。
これを読んだら、次の練習でジャンプフローターサーブを打ってみたくなる!かも!

FIVB公式試合球

ミカサ

国際バレーボール連盟(FIVB)主催のバレーボール、ビーチバレーボール大会での公式試合球はミカサです。
ミカサバレーボールMVA300

ちなみにVリーグの公式試合球ですが、モルテンとミカサを1年ごとに変えていました。
2018年から2020年まではオリンピックを意識して(?)ミカサで一本化するそうです。

(道草)他にもメーカーありますよね

ちょっと脱線して、バレーボールのメーカーっていくつあるのでしょうね?
私はミカサ以外に、モルテン、タチカラ、アディダスは使用経験あります。
昔々、白いバレーボールからやっていた私としては、タチカラが好きだったりします。

ミカサボールの特徴

ミカサボールですが、他メーカーよりも軽い?ためか、空気抵抗を受けやすくなっています。
このため無回転サーブを打つと、変化が激しくなります。
コートの外で見ていると、「なんであんなサーブが取れないの?」と思うかもしれませんが、実はとんでもない変化をしているのです。

ミカサボールの変化しやすさについて、論文に書かれている位です。
以下で紹介します。

モルテンとの比較

バレーボールのサーブにおけるボール軌跡の特徴分析」なる論文では、モルテンとミカサボールをそれぞれサーブマシン(そんなのがあるんだ!)で計測、比較しています。
その結果、ミカサが変化しやすいと結論づけています。

旧公式球との比較

さらに、「バレーボール競技における公認球の変更がサーブ及び
レセプションに与える影響に関する研究
」という研究論文では、ミカサが公式球になる前のボールとミカサボールとで、サーブに及ぼした影響を比較しています。
その結果、ミカサボールがサーブ、レセプションに影響を与えるという結論を出しています。
ちなみにミカサボールは2008年から公式球になっているので、論文中の「New Ball」とは、ミカサのことです。

この論文で見逃せないのは、

新しい公認球導入による影響は男子よりも女子において顕著であった

という結論です。

特にフローターで変化しやすい

男子で影響が少ないのは、ジャンプサーブがあるからです。
ジャンプサーブはボールの回転がポイントになるので、フローター+無回転ほどの変化しない、ということです。

強力なジャンプサーブは打てないのであれば、変化しやすい無回転のサーブを意識すべきです。
さらにジャンプもすれば、サーブでの幅が広がります。

ジャンプするだけでそんなに変わるのかって?
はい、やらない理由が見当たらないくらいです!

ジャンプフローターサーブの特徴

どんなサーブなの?

いわゆるフローターサーブを・・・

ジャンプして打つ!それだけです。

習得が簡単

見ての通り、ジャンプサーブよりも簡単に打てます。
ジャンプサーブは安定したトス、リズム、ミートが必要となるので、習得するための道のりは非常に長く険しいものです
その反面、ジャンプフローターは、スパイクが打てる方なら簡単に習得できます。

疲れにくい

ジャンプサーブは何本も連続で打つと、体力が削られます。
現役バリバリのプレーヤーならともかく、平日は仕事に追われる週末バレーボーラー的には・・・
ジャンプフローターは、ジャンプサーブほどの体力は必要なく、それでいて効果的です。

打点が上がるだけで、どんなメリットがあるの?

ジャンプをして打つので、打点が上がります。
それだけで、普通のフローター以上にメリットがあるのです。

ネットギリギリを狙いやすい

フローターだと、ネットを通過させるためにボールを上に行かせる必要がありますが、
ジャンプしてネットに近い高さで打つことができれば、ネットギリギリを通すこともできます。

普通のフローターよりも・・・

ジャンプフローターの方がネットギリギリを狙いやすくなります

時間を奪う

サーブカットをする立場からすれば、ネットギリギリのサーブが来ると、サーブカットを準備する時間が短くなります。

サーブカットの基本は、止まってボールをレシーブする、ですよね。
ジャンプフローターでネットギリギリ、さらに数歩移動させられるようなコースに打たれると、サーブカットを準備するための時間が奪われるので、カットが乱れる可能性が高くなります。

エンドラインからコートに入って打つと、さらに相手の時間を奪うことができます。

少しでもレシーバーの近くで打って時間を奪う=カットが乱れる可能性アップ!

狙いやすい

打点が上がることで、前後左右へのコースの打ち分けをしやすくなります。
アタックラインよりネット際、エンドラインギリギリ、レシーバーの胸(いわゆるボディ)狙いなど。
慣れてくると「この人 / この場所を狙おう!」となり、サーブ時の景色が広がります。

前に打って前衛を乱すことも

サーブカット側のプレッシャー

大して速くもなく、ゆるい速度でのジャンプフローターでサーブカットが乱れると、じわっとチーム内の雰囲気が悪くなったりします。
はい、私も実際やられましたので。

実はゆるく変化するサーブほど取りにくいのですが、なぜかそうは思えないですよね。
外から見ていると、「なんであんな遅いサーブ取れないの?」なんて言われたり・・・

対策はないの?

そんなメリットの多いジャンプフローターでも、弱点はあります。
それは、オーバーで取ることです。
特に無回転のジャンプフローターは、オーバーで処理するのが最適解です。

ジャンプフローターを打つ立場であれば、オーバーで取らせないコースや、オーバーで取りづらい速度で対抗していきましょう。

打つ場合のポイントは?

ジャンプフローターのポイントは、簡単です。
そのうちイベントでジャンプフローターサーブ練習会でもやろうかな?

自分のフォームを作ろう

単にジャンプして打つだけと言いながら、色々な打ち方があります。
その場でジャンプして打つ人もいれば、助走して打つ人も。

まずは自分にとって打ちやすいフォームを作ってみてください。
色々な打ち方をしている全日本女子チームを参考にしてもいいかもしれませんね。

無回転は必須!

フォームがある程度できあがったら、無回転サーブを意識してみてください。
トスもなるべく無回転にして、ボールをまっすぐ押し出すように打ってあげると、無回転サーブになりやすいです。

無回転で変化を狙う場合、まっすぐ当ててみましょう

さらに慣れたら回転やコース狙い

ボールを上からかぶせるイメージで打って上げると、回転がかかります。
回転・無回転と前後左右のコースの打ち分けもできるようになると、相当な武器になっているはずです。

回転をかける場合、上から叩くが基本です!

これらができると、相手のレシーバーとの駆け引きを楽しめます。
前か奥か、回転か無回転か、誰を狙うかなど・・・

おわりに

世界バレーを見ていたら、全日本女子では長岡選手以外は全員ジャンプフローターでした。(長岡選手だけジャンプサーブでしたね)
今後、ジャンプフローターで相手のサーブをいかに崩せるかが全日本女子の最大のポイントになる!かもしれません。

もちろん我々週末バレーボーラーもジャンプフローターを身につけて、レシーバーとの駆け引きを楽しみましょう!